テレパソ開発記録

活用事例

スマートフォンやコンピュータの普及でテレビでテレビを見る機会が少なくなってきました。一人一台が当たり前の時代になり、みたいものをみたい時にみたい人が見るという時代が加速してきています。一方で、これまで外にいる時間より家にいる時間の方が少なかった人たちがコロナの規制の為自宅に帰ってきています。時代がガラリと変わり、スクリーンも個別からテレビでみんなで見るという機会が増えてきたように思えます。テレパソは、海外のテレビで日本のテレビを高画質でみるということを常に念頭に挙げシステムを進化させてきました。今回ははエンジニアの思い入れを聞いてみました。

Ryu
Ryu

エンジニアのRyuです。初代テレパソの販売は2005年1月でした。子供にお母さんと一緒を見せたくてテレパソを組み立ててはじめてから今年で16年目です。これからも海外在住者の方が海外で快適に過ごせるようシステム向上に勤めてゆきます。

テレコちゃん
テレコちゃん

RyuさんはLinux/Unixエンジニアなんです。ネットワークエンジニアでもあるのでテレパソを遠隔からサポートする技術があるんです。

Ryu
Ryu

初め思いついたときはテレビのシグナルを海外に持ってくることができるなんてワクワクしましたね。リアルタイムで日本の自宅と同じテレビが見れるなんて当初は夢のような出来事でしたから。

テレコちゃん
テレコちゃん

今でもびっくりしています。やっぱり海外生活が長くなると日本のテレビってほっとしますよね。

テレパソへのこだわり1

家族みんながリビングで日本のテレビをみながら楽しく海外生活を送れることを常に念頭に設計してきました。テレビをつけて番組を見る。そんな日本では当たり前のことを海外でもできれば最高だと思っています。

常に向上!がんばります。

海外の回線は遅い

これは一番ネックでした。日本に住んでいると光ファイバーは当たり前ですが、海外はそうはゆきません。当時先進国アメリカでさえ回線速度が遅く日本ではきれいに見えても海外ではカクカクしたり低画質になるなんてことも。世界中にユーザーがいますので国によって環境が全く違うこともあり画質速度を調整するのに苦労しました。

テレコちゃん
テレコちゃん

海外の回線環境に合わせて画質が選べるのはとっても便利ですよね。渡航してからこんなはずじゃ。なんてことがないように最低画質のワンセグ画質まで選べるようになっています。

録画予約が簡単

Ryu
Ryu

海外からできる限り簡単に録画を履行してくれる方法を思案しました。

朝ドラや流行りのドラマをみる人も多いので毎日録画と毎週録画は特に1回で予約できるよう7日先まで録画予約できるよう考慮しました。タイトルで録画できるのでドラマの最終回(15分延長したりする)も録画逃すことなく対応できたのも苦労した部分です。ドラマの初回や最終回に時間を延長するというトレンドが始まったり、11:58分から番組が始まったりとテレビ局が時間軸を変えてきたときはちょっと苦労しました。(懐)

やっぱりテレビはテレビでみたい

いちばんのこだわりは、やっぱりテレビをテレビでみるという部分でした。スマホやコンピュータでみれるようにするのはさほど難易度は高くないのですが、これをテレビ出力するというのはかなり時間を費やしました。なぜなら、テレビの解像度は高い(1080HD)のでワンセグ画質をテレビに出力すると画像がみれたもんではなくなるからです。

Ryu
Ryu

きれいな画像だとデータの転送量も多い。国際回線の転送量には限度があるので日本と同じ画質しかもテレビ出力は特に力を入れました。

海外の回線事情が悪い国が多かったのでこの部分にはいちばん時間をかけたと思います。結果、テレパソで録画したものを子機に移動させるという手段で解決しました。テレパソは当初日本だけに設置するものだったのですが、海外に子機を設置することで親機が子機と自動で通信でき録画のデータを子機に移動させることにより子機から再生させることで日本と変わらぬ高画質再生が実現できました。(子機から再生させるためインターネット回線は不要です。)

いまでは、AppleTVやAmazon Fire Stick、プレステなどのゲーム機についているPLEXというアプリで自宅のテレビをワンクリックのみで再生できるところまで進化しました。テレビをつけて1クリックで海外のテレビで日本の自宅のテレビが見れるのは多分テレパソしかないと思います。

導入に当たって

Ryu
Ryu

1番のネックは、設置ができるか?だと思います。この点も遠隔というサポートにおいて十分考慮しました。

テレコちゃん
テレコちゃん

この色分けスティッカーのアイディアのおかげで配線で困るお客様ほとんどおられません。ナイスアイディアです。

もう一つネックだったのは、インターネットに繋がらないとテレパソの状況がわからないという点でした。インターネットにつながっていればエンジニアの方でテレパソの状態がわかるのですがオフラインとなると何が起きているかがわかりません。

テレパソへのこだわり2

テレパソがオフラインでも機器の状態がわかるようプログラミングしました。LANを抜いて電源を入れ直して自動で落ちればテレパソ正常。というように。このシークエンスは100%正しくないと判断できないのでかなり苦労しました。

遠隔から状況がわかるので安心して導入してください。

スリングボックスとテレパソの違い

Ryu
Ryu

実はスリングボックス の販売元であるSling Media社もアメリカシリコンバレーでご近所さんだったんですよ。

ケーブルテレビにつなげて出力させる感じで販売されていました。同じ時代のテクノロジーでしたが2022年にサービス終了すると聞き時代の流れを感じましたね。

ちょっとテクニカルになっちゃいましたけど、スリングボックスとテレパソは技術的違う分野だったんです。サービス的には同じ扱いされがちですが、実はほとんどの作業は地デジチューナーが行っている作業なんです。地デジチューナーは日本のテレビで視聴するために作られているのでデータが膨大です。テレパソは海外在住者の為に設計しているのでターゲットユーザーも違いますので細かい部分がだいぶ違ってきます。

テレパソ スリングボックス
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スリングボックスからの移行について

スリングボックスからの移行の場合は、以下のように行えます。

Slingbox(スリングボックス)は、米国Sling Media社の登録商標です。