近年ユーザーの方から自宅に設置してあるテレパソやVPNサーバに急にアクセスできなくなったというご相談が舞い込んでくるようになりました。ほとんどのお客様は、特に日本で変更をした覚えもないのに急にアクセスができなくなることが確認されています。この記事では、原因と改善方法をご案内いたします。
突然アクセスできなくなる原因
日本にテレビやオンディマンドを見るための機器を設置している場合、突然アクセスできなくなるということが稀に報告されてきています。これまで普通に稼働していたのに、ある日を境に突然接続ができなくなるというものです。
テレパソでは、ネットワーク記録を残せる為日本で一体何が起こったかを分析することができます。その結果、プロバイダーからの接続変更がされているということが確認できました。変更は、ユーザーの方に確認する場合もあれば知らないうちに切り替えられる(恐らく何らかの事前通知はされている可能性はありますが)という2つのケースがあるようです。
テレビやオンディマンドを見る為に日本に機器を設置している方は、外部(海外や日本の遠隔)ネットワークからこれらの機器にアクセスしますが、例えば簡単な例でご説明すれば、電話をかけるときに電話番号で相手にかけるように外部から自宅の自分の機器にアクセスするには特定の電話番号が必要になってきます。インターネットの世界ではこの電話番号が自動化(動的グローバルIP)されているので普段目にはされませんがこれがIPv4という接続で行うことができます。
インターネットが急成長してきた過程でインターネットで使う電話番号が足りなくなってきています。このことから、IPv6という新しい接続方法が推奨され各家庭に導入してくるケースが増えてきています。テレパソやVPNサーバーが急にアクセスできなくなる理由は、プロバイダーからの接続方式がIPV4からIPV6に変更されているケースがほとんどです。
IPv4とIPv6は何が違うのか?
IPv4というのは、ご家庭でルーターを通して様々な設定ができる接続方式です。ネットワークに電話番号が割り当てられているので細かい設定が行えます。これに反しIPv6というのは、ご家庭でお使いのルーターを通すことができませんので(高度な機能が使えない)ホテルのように回線を一方的に使うだけという接続方式になります。
通常のインターネット利用であればIPv6で何ら問題はございません。むしろ高速で使えるのでお勧めです。しかし、サーバーなどの構築をするには外部から自分のネットワークにアクセスするため、ルーターでの設定が必須となってきます。ルーターの高度機能を利用するにはそのネットワークを特定することができる電話番号というものが必須な関係上、IPv4環境(動的グローバルIP環境)が必要になってきます。
IPv4の枯渇問題について
現在2021年の段階では、IPv4とIPv6が混在している時期ですので、数年もすれば全てのネットワークがIPv6に移行されてくると思います。IPv6への移行に伴い、IPv6ネットワークでも詳細設定ができるような機能が使えるということも存在してくると考えられます。(時期はわかりませんが)
現在は、IPv6に切り替えられてしまった場合でもIPv4に戻してくださいと依頼すればプロバイダーは戻してくれますので現状はIPv4の環境でご利用いただくことが可能です。(工事などは一切不要です。プロバイダー側の設定を切り替えるだけとなりますがご連絡をしていただき変更していただく必要がございます)
IPv4かIPv6化の確認方法
自宅のネットワークがIPv4なのかIPv6なのかは簡単に確認ができます。以下のリンクをクリックすることでテストができますのでお試しください。(test-ipv6.comのサイトに移動します)
IPv4の環境であれば、テレパソやVPNサーバーなどを日本に設置し自宅のテレビや自宅を経由し接続するVPNサーバーの設置が可能となります。